
ビットコインやイーサリアムをスマホで管理したいと思ったとき、候補になるのが「Ledger Nano X」です。
Nano XはBluetoothとバッテリーを搭載しており、iPhoneなどのスマホと接続して使えるのが大きな特徴です。
Nano Xは持ち運びやすく、外出先でもイーサリアムなどのトークンを送金したり、スワップしたりできるので、スマホ中心で使いたい人には便利なモデルです。
一方で、実際に使っているとBluetooth接続がうまくいかないことがあったり、バッテリーの劣化が気になる面もあります。
また、現在のLedgerにはNano Gen5やStaxなど、より大きな画面を搭載したモデルもあります。
そのため、これから新しく購入するなら、Nano Gen5など上位モデルとの価格差まで含めて比較した方がよいと感じています。
この記事では、実際にNano Xを3年ほど使ってきた経験から、機能面でのメリット・デメリット、他のLedger製品との違いを紹介します。
「スマホで使いたいけれど、Nano Xを選ぶべき?」と迷っている方は、参考にしてみてください。
- Nano Xを実際に使った感想
- Bluetooth接続の使い勝手
- メリット・デメリット
- Nano S Plusとの違い
- 今からNano Xを選ぶ価値があるか
- おすすめな人・向かない人
- 知っておきたい安全性
Bluetoothはスマホで使うための機能
前提として、Ledger Nano XはBluetoothに対応していますが、すべてのデバイスにBluetoothで接続できるわけではありません。
Bluetoothを利用できるのは、iPhoneやAndroidスマホと接続して使用する場合です。
パソコンで使用する場合には、Windows・macOSともにUSBケーブルで接続する必要があります。
「Bluetooth対応=パソコンでもワイヤレスで使える」という意味ではないので注意しましょう。
| 使用環境 | Bluetooth | USB接続 |
|---|---|---|
| Windows | × | ○ |
| macOS | × | ○ |
| iPhone / iOS | ○ | × |
| Android | ○ | ○ |
パソコンではUSB接続、スマホでは基本的にBluetooth接続を利用すると覚えておくと分かりやすいです。
Ledger Nano Xとは

Ledger Nano Xは、Ledgerが販売しているBluetooth対応のハードウェアウォレットです。
ビットコインやイーサリアム、ソラナなどさまざまな暗号資産を管理でき、秘密鍵をインターネットに常時接続されたパソコンやスマホから切り離して管理できます。
Nano Xの大きな特徴は、コンパクトな本体にBluetoothとバッテリーを搭載していることです。
前述したとおり、パソコンではUSB、スマホではBluetoothを使って接続できます。
Nano S Plusと同じように画面は小さく、操作は2つのボタンで行います。
Nano Gen5やFlex、Staxのような大画面のタッチディスプレイは搭載されていないため、現在のLedger製品の中では少し古い世代の操作感が残っているモデルでもあります。
Nano Xの基本スペック
Ledger Nano Xの主なスペックは以下のとおりです。
| 項目 | Ledger Nano X |
|---|---|
| サイズ | 72 × 18.6 × 11.7mm |
| 重量 | 34g |
| ディスプレイ | 128 × 64px モノクロOLED |
| 操作方法 | 2ボタン |
| 接続 | USB Type-C・Bluetooth |
| Bluetooth | BLE 5.2 |
| バッテリー | 内蔵 |
| Secure Element | ST33J2M0 |
| セキュリティ認証 | CC EAL5+ |
| OS | Ledger OS |
| 主な対応環境 | パソコン・iPhone・Androidスマホ |
| 素材 | ステンレススチール・プラスチック |
Nano Xは、手のひらに収まるコンパクトなサイズながら、Bluetoothとバッテリーを搭載しています。
小さなモノクロ画面を確認しながら、2つのボタンで操作するシンプルなモデルです。
また、本体内部には秘密鍵を保護するSecure Elementが搭載されており、セキュリティ認証はCC EAL5+です。
大画面やタッチ操作を重視したモデルというより、コンパクトさを保ちながらスマホでも使えることがNano Xの特徴と考えると分かりやすいです。
Ledger製品の中での位置づけ
現在のLedger公式ラインナップには、Nano S Plus、Nano X、Nano Gen5、Flex、Staxがあります。
この中でNano Xは、小型のNanoシリーズでありながらBluetoothを使ってスマホから操作できるモデルという立ち位置です。
Nano S PlusはUSB接続が中心なのに対して、Nano XはBluetoothとバッテリーを搭載しているため、iPhoneを含むスマホからケーブルなしで使えます。
一方、Nano Gen5やFlex、Staxは大きなタッチディスプレイやRecovery Keyなど、Nano Xにはない機能を備えています。
そのため、Nano Xは、
- コンパクトさを重視したい
- スマホから使いたい
- 大画面までは必要ない
こんな人に向いているモデルです。
紫乃特に「スマホで使いたいか」「大きな画面が必要か」を基準にすると、自分に合うLedgerを選びやすいと思います。
Ledger Nano Xを実際に使ってレビュー
わたしはNano S Plusを長期保有用、Nano Xをトレード用として使い分けています。
Nano Xは、外出先からイーサリアムやほかのトークンをスワップしたり、dAppsで署名したりするときに使っています。
ただ、Bluetooth接続がうまくいかないことがあったり、将来的なバッテリーの劣化が気になったりと、いくつか気になる点もあります。
本体のサイズと質感
Ledger Nano Xは、Nano S Plusより一回り大きく、手に持ったときにも少し重さを感じます。

紫乃2つの比較はこんな感じです。上がNano X、下がNano S Plusの実機です。
Nano S Plusが軽くてシンプルな印象なのに対して、Nano Xはもう少しガッシリしている印象です。
本体には金属製のカバーが使われており、持ったときの質感も少し高級感があります。
ひとまわり小さいNano S Plusと比べると、Nano Xの方が手に持ったときの存在感はありますが、どちらも十分コンパクトなので、持ち運びに困るほどの差ではありません。
ディスプレイの見やすさ

Nano Xのディスプレイは、128×64pxで、Nano S Plusと同じサイズです。
実際に見比べてみると、Nano S Plusの方が、少しくっきりして見やすいとわたしは感じます。
ただ、これは画面サイズそのものが違うわけではないため、好みの差もあると思います。
若干の読みづらさを感じますが、PINコードの入力や、送金内容の確認といった基本的な操作に困ったことはありません。
2ボタン操作の使いやすさ
Nano Xは、画面の左右にある2つのボタンで操作します。
基本的には、
- 左右のボタンで項目を移動する
- 2つのボタンを同時に押して決定する
というシンプルな操作です。
初めて使うときは少し戸惑うかもしれませんが、何度か操作すればすぐ慣れると思います。
特に面倒に感じやすいのはPINコードの入力です。
数字をボタンでひとつずつ選んで入力するため、PINが長いほど解除に少し時間がかかります。
操作自体は難しくありませんが、起動のたびに毎回行う必要があるので、少し面倒に感じます。
そのため、操作のしやすさを重視するなら、タッチディスプレイを搭載したNano Gen5やStaxなども候補になります。
Bluetooth接続の使い勝手
Nano Xを使ううえで、一番大きな特徴だと感じるのがBluetoothが使える点です。
わたしは月に数回ほどBluetoothを使ってiPhoneと接続して使用しています。
パソコンを開かなくても、スマホから簡単に使えるので、外出先で暗号資産を動かしたいときには便利です。
しかし、接続がスムーズにいかないことがたまにあります。
毎回必ず起こるというわけではありませんが、使いたいときにすぐに使えないことがあると、少し面倒に感じます。
そのため、Bluetoothは便利な機能ではありますが、何も考えず毎回すぐ使えるというほど安定している印象ではありません。
それでも、外出先から使えるというメリットは大きく、Nano S PlusにはないNano Xの強みだと感じています。
バッテリーを搭載して感じたこと
Nano Xにはバッテリーが搭載されているため、スマホで使う場合にはUSBケーブルから給電せずに使用できます。
スマホなどとは違い、常時使用するものでもありませんので、バッテリーの持ちは非常に良いです。
紫乃スマホとNano Xだけを持っていれば、外出先でも使えるのが便利です。
これはNano S Plusにはない大きなメリットです。
一方で、バッテリーは消耗品なので、長期間使うほど劣化は避けられません。
わたしのNano Xは3年ほど使っていますが、今のところ外出先で困るほどバッテリーの持ちが悪くなったとは感じていません。
とはいえ、購入時よりもバッテリーの減りが早くなってきたとは感じています。
仮にバッテリーだけで十分に動作しにくくなった場合でも、USBケーブルから給電しながら使用することはできます。
そのため、バッテリーが劣化しただけで使えなくなる心配はありませんが、将来的に、ケーブルなしで手軽に使えるNano Xのメリットが薄れていく可能性は気になります。
外出先で実際に使って感じたこと
わたしはビットコインを頻繁に動かすことはありませんが、イーサリアムなどのトークンは外出先でも取引することがあります。
そうした場面では、Nano Xを持っていればスマホから手軽に署名できるため便利です。
Nano S Plusではケーブルで接続する必要がありますが、Nano XならスマホとBluetoothで接続できます。
紫乃実際にNano Xをトレード用として使っている理由も、この違いが大きいです。
ただし、DeFiを利用したり、NFTの売買をするときなどは、ブラインド署名を求められることがあります。
ブラインド署名ではNano X本体の画面だけでは署名内容を十分に確認できないため、今でも少し不安を感じます。
クリア署名に対応していれば取引内容を人が読める形で確認できますが、すべての取引が対応しているわけではありません。
そのため、スマホから手軽に署名できるNano Xは便利な一方で、dAppsなどを頻繁に利用する場合は、ブラインド署名が必要になることもあるという点は知っておいた方がよいと思います。
Nano Xを使って感じたメリット
Nano Xを3年ほど使っていて、一番大きなメリットだと感じるのは、やはりスマホから使えることです。
暗号資産を長期間保管するだけならBluetoothやバッテリーは必須ではありません。
しかし、外出先などでも暗号資産を動かす機会がある人にとっては、パソコンを使わずに署名できることがNano Xを選ぶ大きな理由になります。
紫乃わたしがNano Xを使っていて感じたメリットは以下の3つです。
- iPhoneから使える
- 外出先でも署名できる
- パソコンとスマホの両方で使える
iPhoneから使える
Nano Xの最も大きなメリットは、BluetoothでiPhoneと接続して使用できることです。
パソコンを起動しなくても暗号資産の送金やスワップができるため、iPhone中心でLedgerを使いたい人には大きなメリットがあります。
反対に、パソコンでしか使わないのであれば、このメリットを活かす機会はほとんどありません。
外出先でも署名できる
バッテリーを搭載しているため、Nano Xとスマホだけでも使用できます。
わたし自身、外出先でイーサリアムなどのトークンをスワップすることがあり、出かけるときはいつもNano Xを携帯しています。
パソコンとスマホの両方で使える
自宅ではUSBでパソコン、外出先ではBluetoothでスマホという使い分けができます。
ひとつのLedgerを自宅と外出先の両方で使いたい人には、Nano Xの柔軟さが便利です。
Nano Xを使って感じたデメリット
Nano Xはスマホから使える便利なモデルですが、実際に使っていると気になる部分もあります。
特に、Bluetoothやバッテリーを搭載していることによって、USB接続だけのシンプルなモデルにはない欠点もあります。
Bluetooth接続が安定しないことがある
わたしの環境では、iPhoneとうまく接続できず、Bluetoothの登録を削除して再ペアリングしたことがあります。
毎回起きるわけではありませんが、USB接続と比べると接続で手間がかかる場合がある点はNano Xのデメリットです。
ただし、これはわたしの環境で起きているもので、すべてのNano Xで発生するとは限りません。
バッテリーは劣化する
Nano Xのバッテリーは消耗品なので、長期間使えば劣化していきます。
わたしのNano Xは3年ほど使っていますが、現在も外出先で問題なく使用できています。
しかし、バッテリーを搭載しないNano S Plusと比べると、長期間使ったときの劣化を考える必要がある点はデメリットです。
画面は大きくない
Nano XはNano S Plusより高価なモデルですが、ディスプレイ自体は大きくありません。
送金先のアドレスや金額などは本体画面で確認できますが、表示できる情報量には限りがあります。
単純な送金であれば特に困りませんが、確認する内容が多くなると、ボタンを押しながら画面を送っていく必要があります。
わたし自身、画面が小さいことに不満を感じたことはありませんが、現在は大きなタッチディスプレイを搭載したモデルもあるため、Nano X以外のモデルも比較した方がよいと思います。
DeFiやNFTでは署名内容を確認しにくい場合がある
Nano Xでは、dAppsや取引内容によってブラインド署名が必要になる場合があります。
ブラインド署名では取引内容を人が読める形で十分に確認できないため、わたし自身も署名するときに不安を感じます。
すべてのDeFiやNFT取引が該当するわけではありませんが、dAppsを頻繁に利用する人は知っておきたい点です。
紫乃内容が分からない契約書に署名するのは怖いですよね。
Nano XとNano S Plusはどちらを選ぶ?
Nano XとNano S Plusは見た目や基本的な操作方法が似ていますが、選び方はそれほど難しくありません。
大きな違いは、スマホから使う必要があるかどうかです。
わたしは実際に両方を所有していますが、Nano S Plusを保管用、Nano Xをスマホでのトレード用として使い分けています。
つみたて中心ならNano S Plus
ビットコインやイーサリアムを購入してLedgerへ移したあと、ほとんど動かさず長期間保有するのであれば、Nano S Plusで十分だと感じます。
つみたて・保管中心の使い方では、Ledgerを操作する機会そのものが少ないためです。
数か月~数年に一度しか使わないのであれば、Bluetoothやバッテリーがなくても困りません。
Nano S PlusはUSBから給電して使用するため、充電する必要もありません。
そのため、「購入した暗号資産をLedgerへ移して、基本的にはそのまま保管したい」という人なら、Nano Xへ追加費用を払う必要性はそれほど高くないと思います。
紫乃Nano S Plusについては、実際に使った感想を以下の記事で詳しく紹介しています👇

スマホでも使いたいならNano X

一方で、iPhoneやAndroidスマホからLedgerを使いたいならNano Xのメリットが大きくなります。
外出先で暗号資産を送金したり、dAppsを利用したりする可能性があるなら、この違いは無視できません。
わたし自身がNano Xをトレード用として使っているのも、このためです。
選び方をシンプルにまとめると、
| 使い方 | 選びやすいモデル |
|---|---|
| 長期保有が中心 | Nano S Plus |
| パソコンだけで使う | Nano S Plus |
| iPhoneから使いたい | Nano X |
| スマホと無線接続したい | Nano X |
| 外出先でケーブルなしで使いたい | Nano X |
という考え方でよいと思います。
ただ、これから初めてLedger製品を購入する場合は、Nano XとNano S Plusの2択だけで決める必要はありません。
Nano Xより新しいNano Gen5も登場しているため、スマホ対応を理由にNano Xを選ぼうとしている人ほど、一度Nano Gen5も比較してから決めることをおすすめします。
Nano Xがおすすめな人
Nano Xは、スマホからLedgerを使いたい人に向いています。
たとえば、次のような人にはおすすめしやすいです。
- iPhoneを中心に暗号資産を管理したい人
- 外出先でもLedgerを使いたい人
- パソコンとスマホの両方から使いたい人
- コンパクトなLedgerを持ち歩きたい人
- Nano Gen5ほどの大画面や機能は必要ない人
特に、iPhoneから使いたいことがNano Xを選ぶ一番分かりやすい理由だと思います。
長期保有だけでなく、送金やdAppsなどで暗号資産を動かす機会がある人ほど、Bluetooth対応のメリットを活かしやすいです。
Nano Xをおすすめしない人
一方で、パソコンだけで使う人や、暗号資産をほとんど動かさず長期保有する人には、Nano Xを選ぶメリットは小さくなります。
次のような人は、ほかのモデルも検討した方がよいでしょう。
- 暗号資産を長期保有するだけの人
- 自宅のパソコンでしか使わない人
- バッテリー非搭載のシンプルなモデルがよい人
- 大きな画面で署名内容を確認したい人
- Recovery Keyを利用したい人
長期保有が中心ならNano S Plus、大画面やRecovery Keyを重視するならNano Gen5などの上位モデルが候補になります。
ほかのLedgerも含めて比較したい方は、Ledgerハードウェアウォレットの比較と選び方も参考にしてください👇

Ledger Nano Xは公式サイトから購入するのがおすすめ
Ledger Nano Xを購入する場合は、Ledgerの公式サイトを利用するのがおすすめです。
ハードウェアウォレットは暗号資産の秘密鍵を管理するためのデバイスなので、価格だけで購入先を選ぶよりも、公式などの信頼できる販売元から購入することが重要です。
フリマアプリなどで買った中古品を使っていると、資産を盗まれるなどのトラブルに巻き込まれる可能性も高いです。
紫乃下の写真はわたしが実際にAmazonで見かけた商品です。
Ledger Nano Xは公式サイトから購入すると、送料込みで20,000円ほどするデバイスなので、安すぎるこの商品は怪しいです。

Ledgerは初期設定時にデバイスの真正性を確認する仕組みも用意していますが、わたしなら長期間暗号資産を管理するものだからこそ、最初から公式サイトで新品を購入します。
少しでも購入経路に不安を残したくない人は、Ledgerの公式サイトから購入するのが分かりやすい選択です。
今からNano Xを買うならNano Gen5も比較したい
Nano Xは今でも使いやすいモデルですが、これから初めてLedgerを購入するなら、より新しいNano Gen5も候補に入れておきたいところです。
わたしがNano Xを購入したのは約3年前ですが、当時と現在ではLedgerのラインナップが大きく変わっています。
現在はNano Xと同じようにBluetoothへ対応しながら、より大きなタッチディスプレイやLedger Recovery Keyに対応したNano Gen5があります。
Nano Gen5は2.8インチのE Inkタッチディスプレイ、Bluetooth、NFC、トランザクションチェック、Recovery Keyなどに対応しています。
そのため、デバイスを選ぶときは「Bluetoothが使えるから」という理由だけで決めるのではなく、価格差や機能差まで比較することをおすすめします。
価格差はあるがNano Gen5の方が新しい
Nano Xの魅力は、Nanoシリーズらしいコンパクトな本体でBluetoothを利用できることです。
一方のNano Gen5は、Nano Xより後に登場した新しい世代のモデルです。
紫乃わたし自身、現在Nano Xを買い直すとしたら、Nano Gen5を選ぶと思います。
Nano Xが使いにくくなったわけではありません。
実際に今でもトレード用として使っていますし、コンパクトな本体をスマホと一緒に持ち歩けることにはメリットを感じています。
ただ、これから何年も使うことを考えると、多少価格が高くても、新しい機能を搭載したNano Gen5の方に魅力を感じます。
大画面とRecovery Keyは大きな違い
Nano XとNano Gen5で特に大きいと感じる差は、ディスプレイとバックアップ方法の違いです。
Nano Xは128×64pxの小さなOLEDディスプレイを2つのボタンで操作します。
一方、Nano Gen5は2.8インチのE Inkタッチディスプレイを搭載しているため、一度に確認できる情報量が大きく増えています。
また、Nano Gen5にはLedger Recovery Keyが付属します。
Ledger Recovery Keyは、リカバリーフレーズの暗号化されたバックアップを保存できる、PINコードで保護されたカードです。
従来の24単語のリカバリーフレーズによるバックアップが不要になるわけではありませんが、紛失や故障に備える方法を増やせます。
Recovery Keyに対応しているのは、Nano Gen5・Flex・Staxなどのタッチスクリーンモデルです。
長期間暗号資産を自己管理することを考えると、この違いはわたしにとってかなり大きいです。
署名内容の確認を重視するなら上位モデル
Nano Xでも送金先のアドレスや金額などを本体画面で確認できます。
ただし、画面が小さいため、複雑な取引になるほど確認しにくくなります。
紫乃下の写真はLedger Staxとの見え方の比較です。それぞれのウォレットアドレスを表示しています。

特にDeFiやNFTを利用していると、単純な暗号資産の送金よりも確認する内容が複雑になります。
Nano Xもクリア署名に対応していますが、小さなOLED画面では複雑な取引内容を確認しにくい場合があります。
一方、Nano Gen5は大きなタッチディスプレイに加えてトランザクションチェックにも対応しています。
もちろん、大きな画面だからすべての取引が安全になるわけではありません。
最終的には、自分が何に署名しているのか確認することが重要です。
それでも、わたしのようにDeFiやNFTを利用することがあるなら、署名内容を確認しやすいことには追加費用を払う価値があると感じます。
Nano Xは今でも十分使えるモデルですが、現在のラインナップでは、
「コンパクトさと価格を優先するならNano X、画面の見やすさや新しい機能まで求めるならNano Gen5」
という選び方が分かりやすいと思います。
Ledger Nano Xは安全?
Nano Xは秘密鍵をパソコンやスマホから切り離して管理できるハードウェアウォレットです。
ただし、Nano Xを使ったからといって、暗号資産が絶対に安全になるわけではありません。
本体の安全性だけでなく、リカバリーフレーズの管理や、署名する内容を自分で確認することも重要です。
Ledgerを使っても絶対に安全ではない
Nano Xを使う大きな目的は、暗号資産の秘密鍵をインターネットに常時接続されたスマホやパソコンから切り離して管理することです。
暗号資産を送金するときも、最終的な承認はNano X本体で行います。
そのため、ソフトウェアウォレットだけで管理する場合と比べて、秘密鍵をオンライン環境から守りやすくなります。
一方で、
- 偽サイトでリカバリーフレーズを入力する
- 詐欺の契約に署名する
- 内容を確認せず署名する
といった操作をしてしまえば、Nano Xを使っていても資産を失う可能性があります。
ハードウェアウォレットは自動的にすべての危険を防いでくれるものではなく、秘密鍵を安全に管理するための道具と考えるのがよいでしょう。
紫乃使用者自身のミスまでは、防いでくれません。
リカバリーフレーズの管理が重要
Nano Xを新しいウォレットとして初期設定すると、ウォレットを復元するためのリカバリーフレーズが生成されます。
本体が故障したり、紛失したりしても、リカバリーフレーズが残っていれば対応するウォレットへ復元が可能です。
反対に、リカバリーフレーズを他人に知られると、Nano X本体を持っていなくても資産へアクセスされる可能性があります。
そのため、
リカバリーフレーズは誰にも教えず、インターネットへ入力しない
これがLedgerのハードウェアウォレットを使ううえでの基本です。
書き写すのが面倒だからとスマホでリカバリーフレーズの写真を撮ったり、パソコンなどにテキストファイルで保存したりするのも避けた方がよいでしょう。
Nano Xそのものを守ること以上に、リカバリーフレーズをどう保管するかが重要です。
バッテリーが劣化しても資産が失われるわけではない
Nano Xにはバッテリーが搭載されているため、長期間使う場合は劣化が気になると思います。
バッテリーが劣化すると、購入時よりも使用できる時間が短くなったり、ケーブルなしでは使いにくくなったりする可能性があります。
バッテリーが劣化したからといって、Nano Xで管理している資産が失われることはありません。
Nano XはUSBから給電しながら使用できるため、バッテリーだけで十分に動作できなくなっても、有線で使い続けることができます。
さらに、本体そのものが故障して使えなくなった場合でも、リカバリーフレーズが残っていれば別の対応デバイスへウォレットを復元できます。
そもそも、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産そのものがLedger本体に保存されているわけではありません。
暗号資産はブロックチェーン上に記録されており、Nano Xではそれらを動かすために必要な秘密鍵を安全に管理しています。
そのため、長期間自己管理するうえでは、バッテリーの寿命以上にリカバリーフレーズを失わないことが重要です。
Nano Xの初期設定は難しい?
Nano Xの初期設定は、初めてハードウェアウォレットを使う場合でもそれほど難しくありません。
- PINコードを設定する
- リカバリーフレーズを生成・記録する
- 必要な暗号資産のアプリをインストールする
- アカウントを追加する
という流れで進めます。
操作そのものよりも、リカバリーフレーズを正しく記録して安全に保管することの方が重要です。
わたし自身も初めてLedgerを設定したときは、リカバリーフレーズを書き間違えていないか不安を感じました。
ただ、一度設定してしまえば、その後は毎回複雑な操作をするわけではありません。
初期設定後にスマホとBluetoothでペアリングしておけば、iPhoneやAndroidスマホからも使用できます。
初期設定の詳しい手順については、別の記事で画像付きで解説する予定です。
Ledger Nano Xのよくある質問
まとめ|スマホ中心なら便利だが、今から買うならNano Gen5も比較したい

Ledger Nano Xを3年ほど使ってきましたが、スマホから使えることは今でも大きなメリットだと感じています。
わたしはNano S Plusを保管用、Nano Xをトレード用として使っており、外出先でイーサリアムなどのトークンを扱うときにはNano Xが便利です。
どのモデルを選ぶか迷った場合は、
- 長期保有やパソコン中心ならNano S Plus
- スマホから使いたいならNano X
- 大画面やRecovery Keyまで求めるならNano Gen5など
と考えると分かりやすいです。
Nano Xは今でも十分使えるモデルですが、これから初めて購入するのであればNano Gen5との価格差も確認してから選ぶことをおすすめします。
わたし自身が今から購入するならNano Gen5を選びますが、価格を抑えながらコンパクトなスマホ対応Ledgerが欲しい人には、Nano Xも十分候補になります。







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