
ビットコインは銀行や国が管理しているのか、それとも本当に誰も管理していないのか、気になりませんか?
ビットコイン全体の取引を確認する人と、自分が買ったビットコインを動かせる人は別なので、「管理」という言葉だけでは分かりにくくなります。
結論から言うと、ビットコイン全体を単独で管理する会社や国はなく、世界中の参加者が共通のルールに沿って取引記録を確認しています。
紫乃特定の管理者が居ないのに、大きな不具合が無く成り立っているのがすごいですよね。
- ビットコインの取引を誰が管理しているのか。
- ビットコインの仕組み・ルールを誰が変えられるのか。
- 自分が買ったビットコインを誰が管理するのか。
この記事では、「ビットコインの管理」という部分に重点を置いて、少し深堀しながら解説します。
- ビットコイン全体を単独で管理する会社や国がない理由
- ノードとマイナーが取引を記録するまでに行うこと
- 開発者がビットコインのルールを一人で変えられない理由
- 取引所に預ける場合と自分のウォレットで持つ場合の違い
紫乃ノードやマイナー、秘密鍵、シードフレーズなど、聞き慣れない用語が出てきますが、なるべくわかりやすく解説します。
それでは解説を始めます。
結論:ビットコイン全体を管理する会社や国はない
ビットコインには、銀行の本店にあたる運営会社や、すべての取引記録を保管する一台の中央サーバーがありません。
世界中でビットコインのネットワークへ参加しているコンピューターが同じ基本ルールを使い、受け取った取引記録をそれぞれ確かめることでネットワークが動いています。
ビットコインは「誰も何もしていない」のではなく、一つの会社や国へ管理を集中させていない仕組みです。
ただし、「管理」という言葉には、取引を確認すること、ルールの変更を受け入れること、自分が持つビットコインを動かすことなど、複数の意味があります。
この違いを分けると、誰が何を担当しているのかが見えやすくなります。
国は国内の取引所へルールを設けられる
日本を含む各国は、自国内で営業する暗号資産取引所に対し、登録や利用者保護などに関するルールを設けられます。
一方で、国がビットコインの中央サーバーを所有し、世界中の送金記録を自由に削除したり書き換えたりしているわけではありません。
つまり、各国は自国内での利用を規制できても、ビットコインのネットワーク全体を一国だけで管理することはできません。
特定の国が利用を制限した場合、その国では取引所の利用や法定通貨との交換が難しくなる可能性があります。
たとえば中国では、2021年に暗号資産に関する規制が強化されました。
中国国内では、正規の取引所を利用して人民元とビットコインを売買することはできません。
ビットコインの取引は誰が確認している?

利用者がビットコインを送金すると、その取引はビットコインのネットワークを通じて世界中のコンピューターへ送られます。
その後、正しい送金なのかを確認したうえで、一定数の取引をまとめた「ブロック」として記録されます。
このブロックが次々につながっていく仕組みが「ブロックチェーン」です。
この流れでは、正しい取引かを確認する役割と、ブロックを作る役割があり、それぞれノードとマイナーが重要な役割を担っています。
ノードは取引やブロックがルールどおりか確かめる
ノードは、ビットコインの取引記録を持ち、受け取った取引やブロックが共通ルールに合っているかを確かめるコンピューターです。
たとえば、すでに使ったビットコインをもう一度使おうとしていないか、送金を認める正しい電子署名が付いているかなどを調べます。
ルールに合わない取引を受け取ったノードは、その取引を有効なものとして扱いません。
各ノードが自分で確認するため、一台のコンピューターが不正な記録を送っても、そのまま全体の正式な記録にはなりません。
マイナーは取引をブロックへまとめる
ブロックを作る役割はマイナーが担います。
マイナーは未確定取引の中から、一般的には手数料なども考慮して取引を選び、ブロックへまとめます。
マイナーは計算作業を競い、決められた条件を満たしたブロックをネットワークへ知らせます。
マイナーが作ったブロックも無条件で採用されるのではなく、各ノードが共通ルールに合っているかを改めて確かめます。
無効な取引を含むブロックや、決められた条件を満たさないブロックは、ルールを守るノードから受け入れられません。
そのため、マイナーは取引を記録へ追加する作業を担いますが、好きな送金内容を自由に正式な記録へできるわけではありません。
一般の利用者は、ビットコインを購入したり送ったりするために、自宅へノードやマイニング設備を用意しなくても利用できます。
ビットコインのルールは誰が決めている?

ビットコインには、会社の社長や国の責任者が最終決定を下すのとは違い、全員へ新しいルールを強制する仕組みがありません。
変更案を作る人と、その変更を受け入れて使う人が分かれている点が特徴です。
開発者は変更案を作れても利用を強制できない
ビットコインの開発者は、不具合を修正したり機能を改善したりする案を出し、変更を加えたソフトウェアを公開できます。
しかし、新しいソフトウェアを世界中のコンピューターへ強制的にインストールすることはできません。
では、開発者が決めないのであれば、変更を採用するかどうかは誰が決めるのでしょうか?
ノード運営者は、どのソフトウェアを使うかを自分で選ぶことができます。
そのため、新しいルールを採用したソフトウェアへ更新するかどうかも、自分で判断する必要があります。
開発者が変更案を公開しただけで、その内容がすべての利用者へ自動的に適用されるわけではありません。
変更が広く使われるかは多くの参加者に関係する
新しいルールが実際に広く使われるかどうかには、ノードを動かす人だけでなく、マイナー、取引所、ウォレット事業者、決済事業者などの対応も関係します。
ビットコインを多く持っている人へ、保有量に応じた正式な投票権が与えられる仕組みでもありません。
ひとことで言うと、変更を提案する人と受け入れる人が分かれているため、一人の開発者や一社だけでは新しいルールを押し通しにくくなっています。
実際に2017年には、考え方の違いからBitcoin Cashという別のネットワークへ分かれた例もあります。
このような分岐はフォークと呼ばれますが、変更案が出るたびに必ずネットワークが分かれるわけではありません。
参加者の意見が大きく分かれた場合は、従来のルールを使うネットワークと、新しいルールを使うネットワークに分かれる可能性もあります。
自分が買ったビットコインは誰が動かせる?

ビットコイン全体に中央の管理者はいませんが、自分が購入した分を誰が動かせるかは、秘密鍵を誰が扱っているかで変わります。
取引所へ預けたままの場合と、自分のウォレットへ送った場合を分けて見ていきましょう。
秘密鍵はビットコインを送る許可を示すために使う
前提として、秘密鍵はその秘密鍵に対応するビットコインを送金するための重要な情報です。
他人に知られると無断で送金されるおそれがあるため、絶対に外部へ漏らしてはいけません。
取引所に預けている間は主に取引所が秘密鍵を管理する
コインチェックやGMOコインなどの取引所で10万円分のビットコインを買い、そのまま取引所の口座へ置いている場面を考えてみます。
取引所の利用者は、口座画面から保有残高を確認したり売買や出庫の手続きをしたりできますが、ビットコインを直接動かすための秘密鍵は取引所側が管理しています。
そのため、取引所の利用者が自分が保有しているビットコインを外部へ送金する場合、自分で秘密鍵を使って送金するのではなく、取引所へ出庫を依頼する形になります。
取引所のスマートフォンアプリを自分で操作していても、それだけで秘密鍵を自分が管理しているとは限りません。
最低出庫額や手数料、本人確認の条件などは取引所によって異なります。
自分のウォレットへ移したあとは自分で管理する
つぎに、LedgerのハードウェアウォレットやMetaMaskなどソフトウェアウォレットなど、自分で秘密鍵を扱うウォレットへビットコインを送金した場合を考えてみましょう。
この場合、取引所の管理からは離れることになり、自分自身で送金に必要な秘密鍵等の情報を管理する必要があります。
取引所側の出庫停止による影響を受けにくくなる一方で、ウォレットを復元するための重要な情報も自分で保管します。
ウォレットの復元に使う英単語の並びは、一般に「リカバリーフレーズ」や「シードフレーズ」と呼ばれます。
これは秘密鍵そのものではありませんが、ウォレット内の秘密鍵を復元するために使われる非常に重要な情報です。
紫乃MetaMaskでは「シークレットリカバリーフレーズ」という名称が使われています。
- 取引所に預ける場合は、一般に取引所側が秘密鍵を管理します。
- 自分のウォレットへ移したあとは、自分自身で秘密鍵や復元情報を管理します。
- 自分で管理する場合、秘密鍵や復元情報の紛失、誤送金などについては、原則として自分で対処する必要があります。
どちらが向いているかは、扱う金額、自分で復元情報を保管できるか、取引所の出庫条件などによって変わります。
自分で管理する方法が、すべての初心者に向いているとは限りません。
送金を間違えたとき、誰に取り消してもらえる?
中央の運営会社がいないため、ブロックチェーン上で確定した送金を、管理者へ依頼して取り消してもらう仕組みはありません。
ただし、取引所内で処理が止まっている場合と、ビットコインのネットワークへ送信されて確定した場合では、対応できる範囲が異なります。
ブロックチェーン上で承認された誤送金は、管理者に頼んでも取り消せない
間違ったアドレスへ送った取引が確定すると、ビットコインの運営会社へ連絡して記録を元へ戻すことはできません。
送金先を使える相手が分かっている場合は返送を依頼できる可能性がありますが、相手が応じるとは限らないためです。
取引所からの出庫がまだ保留中であれば対応してもらえる場合もありますが、処理状況や取り消しの条件は取引所ごとに異なります。
初めての送金では少額を先に送る
初めて使うアドレスへ送る場合は、最初から全額を送らず、少額の着金を確かめてから残りを送る方法があります。
たとえば10万円分を移す場合でも、取引所の最低出庫額や手数料が許す範囲でテスト送金を行えば、入力間違いによる損失を抑えやすくなります。
送信前には送金先アドレスを省略せずに見直し、受け取るウォレットが取引所で選んだ出庫先のネットワークへ対応しているかも確かめます。
コピーしたアドレスを使う場合でも、貼り付けた後の文字列がコピー元と一致しているかを見ると安心です。
テスト送金が届いたら、同じ送金先へ残りを送る流れにすると、一度に全額を失うリスクを抑えられます。
秘密鍵やシードフレーズを他人へ渡すと、ビットコインを動かされるおそれがあります。取引所やウォレットのサポートを名乗る相手から求められても入力しないでください。
自分のウォレットを復元する情報を失った場合も、ウォレットの開発会社やビットコインの開発者が代わりに復元できるとは限りません。
よくある質問
まとめ
最後に、ビットコインを誰が管理しているのかを整理します。
- ビットコイン全体を単独で管理する会社や国はない
- ノードが取引とブロックをルールに照らして確かめ、マイナーが取引をブロックへまとめる
- 開発者は変更案を作れるが、世界中の参加者へ新しいルールを強制できない
- 取引所に預けた場合は主に取引所が秘密鍵を扱い、自分のウォレットでは本人が管理する
- 確定した誤送金を中央の管理者へ依頼して取り消す仕組みはない
まずは利用しているサービスが、自分で秘密鍵を管理するウォレットなのか、事業者へ預けるサービスなのかを調べてみてください。自分のウォレットへ送る場合は、少額のテスト送金と復元情報の保管方法まで考えてから進めると落ち着いて扱えます。








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